集団指導塾のデメリットを考えていきたいと思います。
まず、集団指導塾の一番の目的は、ひとりでも多くの生徒を、ひとつでもレベルの高い学校に合格させることです。どこの学校に何人合格させたか、によって塾の評価が決まってくるので、そのために塾は一番効果的な方法を使います。塾生に競争意識を持たせるように環境を整えるのです。定期テストを行い偏差値と順位を出し、上位の子どもの名前を塾内で張り出したり、成績順でクラス分けを行います。そのクラス分けも固定されたものではなく、テストの結果次第でその都度クラスを移動させたりするので、生徒同士で誰が今回のテストで良かったのか悪かったのかが一目瞭然です。
子ども達は自然に競争意識を持つようになりますが、それがエスカレートすると、子どもの心は穏やかではいられなくなるでしょう。
授業中に先生にあてられるのが嫌な子どもや、自分からは講師に話しかけられない大人しい性格の子どもの場合には、集団指導塾に通う事が負担になるケースがあります。
なぜかと言うと、集団指導塾の指導方針としては、個別に生徒のケアをするのが目的ではないので、決まったカリキュラムに則って、講師はどんどん授業を進めて行きます。当然分からない問題はどの子どもにも出てくるはずですが、その分からない問題をどうするかというと、授業中に手を挙げて講師に質問するか、授業が終わってから講師に聞きにいくしかありません。それができない子どもは、分からない問題は永遠に分からないままになってしまい、成績も伸び悩むという事態に陥ってしまうのです。